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2005/04/03

犬の幽霊(オカルトじゃないよ)

50403
 実家で飼っていた犬が死んだ。メスのハスキー犬でもう15歳近くになるおばあちゃん犬。ことに夏が蒸し暑くなる日本ではかなり長生きの部類にはいったはずだ。死ぬ直前には、薬なしでは皮膚のあちこちにできものが出来たり、化膿したりで犬も、それの面倒をみていた母もずいぶん苦労したようだ。歩くのさえおぼつかなくなった大型犬は散歩させるのも大仕事で、犬がいなくなってすぐは、母も「これで苦労がなくなった」と強がる余裕をみせてもいた。
 しかし、それから数週間。そこかしこの片づけもすみ、犬のいない日常が戻ってきた母が、いきなり電話口で泣いた。「犬の幽霊が見える」というのだ。幽霊と言うものが存在するのなら、まさしくあれだろう、と。犬が出かける時乗せていた車のドアをあけると、そこに半透明の犬が見えるのだという。そして母を見上げているのだという。
 それが年老いた母が10年以上も世話をみてきた犬を失った悲しさが見せる幻影だと片付けるのは簡単だ。ひとごとのように、「気を紛らわせるなにかしてみたら?」というのも。でもなにもかもが気休めでしかないこともわかっている。そして、それらをすべて分かった上で、それでも母をなんとかしてあげたいと思う私がここにいる。実家を離れて暮らす私が、なにかしてあげられることがあればいいのだけれど。
 死を悼む気持ちと自分を死の恐怖から逃がす努力が合体したものが原始宗教の一端であろうというのは持論ですが、身近な例だとなかなかドライに割り切れないものがあります。
 今日も内容とは関係ないけどラクガキあげます。亡き愛犬のイラストを、とも思ったのですが、描きながらつらくなったので、いずれまた、気が向いた別の機会に描くことにします。

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